妻に話が通じないのは当然だった。『妻の相談に乗ってはいけない』

妻の相談に乗ってはいけない 家事

弁護士石井です。

『妻の相談に乗ってはいけない』
という本を読みました。

 

妻の相談に乗ってはいけない

AmazonのKindleキャンペーンがあると、つい色々とクリックしてしまいます。
本書もその一冊。
2010年の本らしいですが、キャンペーンで知りました。

 

女性の相談は、解決策を求めているものではなく、共感を求めているもの。
だから、妻からの相談に対し、夫が直ちに解決策を提示するのは良くない。
このあたりの話はいろんな本に書かれています。
タイトルから、まあ、そんな感じの本なんだろうな、と思ったら、400倍くらい深かった。

世の中の男性諸君が、この本を熟読すれば、離婚率が400分の1くらいになるんじゃないでしょうかね。

 

さて、何がすごかったかというと

紹介事例のほとんどに、心当たりがある

という点。

あまりに心当たりがありすぎて、私が書いた本なんじゃないかと錯覚したほどです。

 

私自身が妻から何か相談されるケースでいうと、意識しないと、
「その前提でいくと、いま考えられる選択肢は、A,B,Cの3つ。個人的なオススメはBだが、他の要素を気にするなら、AでもCでもいいんじゃないか」
みたいな回答を2秒後には伝えてしまいます。共感ゼロ。

タイトルから想像される、この内容以外にも、多数の思い当たる事例が。

 

 

「今日の同窓会、どうだった?」と聞かれて、「別に普通だよ」と答えると、奥さんは「普通ってことはないでしょ、久しぶりに友だちにあったんだから、何か話をしたでしょ」と不満げに答える。よくある光景です。

 

いや、ホントに、普通だったんですよ・・・

 

 

「ああ、どうしよう!印鑑が見つからないわ」
出かける前、奥さんが急に騒ぎ出した。大したことではない。冷静になってゆっくり探せば見つかるはずだ。だから、「慌てたって仕方がないじゃないか。落ち着きなよ」と冷静に伝える。しかし、奥さんはさらに慌ててしまう。

 

普段の置き場所、最後に使ったシーン、起きそうな場所のリストアップを順番にしていけば、たどり着けると思うのですが・・・

 

 

奥さんに言われたくない言葉の一つが、「これとそれ、どっちが似合う?」でしょう。せっかく真面目に考え答えても、「えー、こっちなの。私はこっちだと思うんだけどなぁ」と自分の意見は無視され、そのうえ、「何でこっちなのよ!」と、まるで悪いことを言ったかのように扱われます。

 

いや、聞かれたから・・・

 

 

たとえば奥さんは、思いつきで、 「将来、雑貨屋さんをやってみたいなぁ」 「長期休暇をとって、世界一周旅行したい」  などということを話したりすると思います。  こういう言葉に対して男性は、「甘い甘い、ムリムリ」とか「将来っていつよ!」とかと言ってしまいがちです。

 

雑貨屋の経営、なめてるだろ?売上と利益率、どれくらい見込んでる?

 

と、思い当たる事例だらけで、背筋が凍りました。

本の中では、正しい対応が書かれています。

 

男性と女性は考え方が違うということは分かっていますが、ここまでピンポイントな事例が並ぶと恐ろしくなります。

本書によれば、女性の言葉は、ストレートに受け取ってはならず、翻訳しなければならないのです。

 

「最近、食事に行ってないね」→「食事に連れて行け」という意味です。
「足疲れていない?」→「足が疲れたから、喫茶店にでも入って休憩したい」という意味です。
「お腹、減っていない?」→お腹が減っているので、ご飯が食べたいと言おうとしています。ケースによっては、「食事を作ってほしい」「食料を調達してほしい」という要求が含まれていることもあります。
「あなたのクツ、私が洗っちゃってもいいかな?」→親切心で言ってくれているとは思わないほうがよいでしょう。疑問形ではなく反語形の表現です。「私に洗わせて、それでいいの? いいわけないわよね。それじゃ、あなた自分で洗いなさいよ」という、複雑な心理が隠されています。

 

こういう翻訳を瞬時に脳内でできるようトレーニングしておくと良いとか。

 

夫婦げんかでの、妻の「謝罪」や「暴言」についても、解説してくれています。
このあたりを理解しておくと、離婚問題も回避できるケースがけっこうありそうです。

 

女性は謝罪をするとき、「一部に限定して謝罪をする」場合が多い
男性の場合はどうでしょう? 男性にとっての謝罪は、「全面降伏」を意味しています。

「話し合い」にのぞむにあたって、男性が知っておくべきことが二つあります。  一つめは、「女性は、気持ちをぶつけるときには、必要以上に強い言葉を使う」ということです。「当社比4倍」くらいに思っておいてください。
もう一つは、「女性は、自分が思っていないことも言ってしまうことがある」ということです。話し合いの場で女性は、「感情のパニック状態」になってしまうことが多々あります。

 

夫側は、「妻は最初は謝罪してたのに、なんか逆ギレしてくるんですよ」とよく言うことがありますが、これはこういう事情かと。

 

妻を怒らせてしまったときの謝罪タイミングなんかも。
悪いことをしたので、すぐに謝れば良いかというと、それは逆効果に。

 

女性は、怒っているときは、とにかく自分の思っていることを吐き出そうとします。そのときはまだ謝るタイミングではありません。奥さんが波状攻撃をかけているときは、ひたすら「聞く」のが鉄則です。  しばらくして、言いたいことをひとしきり言い尽くした奥さんは、しばし沈黙することでしょう。そこです。それこそが謝るタイミングなのです。 「黙る」ということは、とりあえず奥さんは言いたいことを言い終え、少しすっきりした状態にあるはずです。そこで「俺が悪かったな。ごめん」と謝ると、奥さんは妙に納得し満足してくれます。

 

男性からの離婚相談を受けていると、「妻の言っていることはおかしい!話が通じない!」とお怒りのことも多いです。
でも、おかしいのは、当然なのです。
あなたの妻だけではない。全国の妻に話が通じないようです。

本書を読めば、これでもかと実感できます。

そのうえで、どのような進め方にするのか、考えていくべきなのです。

 

離婚相談だと、ホントに、「妻とは話ができない」「夫と話し合いにならない」という声が多いです。

その謎が解ける一冊ですよ。

心当たりがある人は、ぜひ読んでみてください。

 

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