弁護士石井です。
最近、仮処分の依頼を受けることが増えています。
仮処分で一番多いのは、処分を禁止する仮処分。
たとえば、自分が権利を持っている不動産なのに、登記が他人名義になっているという状態。
この権利を確定するために裁判をやる。
でも、その間に、登記の名義人が、この不動産を処分してしまうリスクがあります。
それを防ぐために処分を禁止する仮処分をあわせて申し立てておくのです。
これが認められれば、当面の間、処分されずに、裁判で権利関係を決めることができます。
この処分を禁止する仮処分以外に、最近、増えているのが、ある行動を命じたり、禁じたりする仮処分。
よく使われる形態が、労働事件だと思います。
お金を仮に払わせる仮払いの仮処分。
行動を禁じる仮処分で多いのは、
何かを妨害されたときに、「妨害するな」と求める仮処分や、
建築を禁止する仮処分でしょうか。
隣地の建築が進んでしまうと、自分の家が被害を受けてしまう、そんなときに、
隣地の建築工事自体を禁止する仮処分を申し立てることがあります。
もちろん相手の工事を止めるので、相当な理由は必要となります。
よく報道されるのは、出版禁止の仮処分ですかね。
あくまで仮の処分という位置づけですが、訴訟や調停よりも短期間で期日が開かれるので、短期間で話し合いたいという狙いで使われることもあります。
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