弁護士石井です。
たまに家庭裁判所から相続財産管理人に選ばれることがあります。
誰も相続人がいない(元々いない、全員放棄)のに、一定の相続財産がある場合に、それを管理する仕事です。
管理と言いつつ、誰も相続人がいないわけですから、基本的には現金化していくことになります。
この相続財産管理人は、勝手に相続財産を現金化できるわけではありません。
多くの処分行為には、裁判所の許可が必要です。
許可がない場合、保存行為や性質を変えないでの利用行為等ができるだけです(民法103)。
許可が必要な行為
・廃棄処分
・寄付
・売却
・訴訟を起こす
・祭祀法事費用の支出
許可が不要な行為
・預金解約、払戻し
・訴えられた場合の応訴
文献では、このように分類されていますが、実務上、保険の解約についても許可が必要とのことでした。
本人が死亡している場合、保険なんて不要になるわけですし、買主がいて処分価格が異なるわけでもないので、解約して現金化は、預金解約と同じではないかと誤解していたのですが、どうやら違うとのこと。
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