弁護士石井です。
残念なことに弁護士が不祥事を起こしたニュースを見かけます。
最近多いと感じるのが、成年後見人や相続財産管理人で預かっている財産を使ってしまうというもの。
預かり財産に手を出すというのは救いようがない犯罪行為です。
最近、うちの事務所でも、成年後見人や相続財産管理人の事件が多くなっています。
多額の預金が入った通帳や保険証券などを多く預かります。
預かっている他人の財産だけはどんどん増えています。
私は今のところ、このような財産を預かっていても、手を出したいなどと感じたことは全くありません。
むしろ、人の財産をたくさん預かっていると怖くなります。
なにかあったときに弁償できるか?と。
セコムの契約もしていますし、銀行等にも届出をしているので、簡単に引き出せる状態ではありませんが、念のため、預かった通帳や証券類などは、すべて銀行の貸金庫に預けています。
だから、事務所には財産はありません。盗みに来ないでくださいね。
私が契約している貸金庫では、預けたり引き出したりするまで結構面倒です。
部屋が混んでいると待たされることもあります。
最近は、事件の進行上、頻繁に出し入れをしていますので、担当者から「また来たのか」という視線を感じます。
不祥事のニュースを見ると、貸金庫は、盗難などに備えるという意味だけでなく、アクセスするのに面倒なので、魔がさしにくいという点もメリットもあるのではないかと感じます。
万一、「ふっふっふ、あの金があれば・・・」と魔がさすことがあっても、銀行の窓口があいている時間に色々手続しているうちに我に返りそうです。
原本にすぐにアクセスできないのは面倒ではありますが、すべては預かり財産のためです。
今後、法律事務所では他人の資産を預かる事件が増えるでしょうから、財産に損害を与えない仕組みを進化させておく必要があると感じています。
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