弁護士石井です。
法テラスの名簿から削除してもらいました。
相談に入る前の法テラス利用希望者から手痛いクチコミをもらったので、これを機に削除することにしました。
法テラス名簿に登録した経緯
法テラスについては、もともとの設立前の民事扶助時代から利用していました。
法テラスの立ち上げ後も、それなりの事件を受け続けていきましたが、事務所経営弁護士となると、コスト面も考えないといけないことなります。
何年か前に、支部の弁護士から、ネット上に公開する担当名簿に記載しても良いかどうかの問い合わせがあり、少しでも担当して良いというスタンスの人は載せてくださいとの趣旨だったので、載せていました。
しかし、その後、法テラスも公費を使って大体的に宣伝するようになり、利用希望者が増えました。
法テラスは弁護士に厳しい
一般的には、法テラスは通常の弁護士契約よりも費用が相当に抑えられており、収入や資産が少ない人が使うシステムとなっています。
要件を満たす利用者にとっては優しい制度であるものの、弁護士にとっては厳しいもので、Facebookの弁護士コミュニティなどでは法テラスを敵視する発言が繰り返されてます。
一時は、利用希望者は制限なく対応していたのですが、そのような対応をしていると、他の事件に時間が取れなくなり、人件費等の経費を下回る赤字の売上しかたたなくなりました。
個人的に、お金を稼ぎたいという気持ちはほとんどないのですが、さすがに赤字は見逃せません。
これでは持続可能性がないと考え、一定の制限をつけて対応する方針に変更しました。
弁護士ごとの法テラス担当件数や、一定期間の受付件数に制限をかけて、何とか対応していました。
しかし、利用希望者からすれば、わかりにくい対応だったようです。
我々とすれば、対応ができない時期だったので、法テラスに直接連絡したらどうかという代替案の提示が、たらい回しと感じられてしまったようで、厳しいクチコミ投稿を受けました。
これにて心が折れましたので、明確化のため、名簿から削除してもらいました。
自分一人であれば、もう少し対応もできたのですが、人件費やらの経費がかかっているとなかなか難しいですね。
手続き面の複雑化や、インフレ傾向ということもあり、一旦は手を引く決断をしました。
安価なAI搭載ロボが出てくれば、また対応できる日が来るかもしれません。
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