弁護士の石井です。
自己破産のうち、財産を一定以上持っている方などの場合、手続がちょっと時間のかかる
管財手続になります。
この場合、破産管財人という財産を管理する人が選ばれます。
破産の申立をした方は、破産管財人と面談しないといけません。
この面談は、弁護士と一緒に破産管財人の事務所に行っておこなわれます。
ある事件のとき
破産管財人の事務所に行くために、申立をしたSさんと最寄り駅で待ち合わせをしていました。
私は外回りをしていた日だったので、ちょっと早く駅につきました。
待ち合わせ時間まで、駅の中にあるコーヒーショップで仕事をしていると、
事務所から私のケータイに電話がありました。
緊急時でもメールで連絡してくることがほとんどなので、疑問に思いました。
いったい何の用事でしょう・・・?
電話に出てみると
「先生、待ち合わせをしているSさんから電話があったんですけど・・・」
「どうした?」
まさか、遅刻とかじゃないでしょうね。管財人との大事な面談に。
「Sさん、駅についたそうなんですが、コーヒーを飲んでいる先生らしき人が目の前にいるんだけど、先生なんでしょうか?と確認の電話が来ました」
「ん??」
顔を上げて見回すと、
満面の笑みで近づいてくるSさんがいました。
Sさん、声をかけるのに事務所を通じて確認するなんて
どんだけシャイなんですか。
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