ブログの効用

弁護士の香崎です。

毎週1回、概ね水曜日に、ブログ更新を担当しています。

週1回でも、ネタを考えるのはそれほど簡単ではありません。適切なネタ、できれば法
律がからむ話題にできるようなネタ、というふうに考えていくと、実際に掲載できるも
のはかなり限定されてしまうのです。

しかし、週1回自らにノルマを果たし、何かを書くというのも、色々な面で無駄にはな
らないだろうと思います。まず、新聞を読むにも、何かネタになるものはないか、何か
弁護士ならではの視点でコメントできるものはないかと、注意深く読むようになります。
しばらく前に、ヤミ金業者が逮捕されたという小さな記事を紹介したのも、その一例で
す。

http://ameblo.jp/sagamigawar/entry-11152044352.html

ところで、数学者の藤原正彦氏は、ベストセラー「国家の品格」や「若き数学者のアメ
リカ」等、数多くの著作がある方ですが、週刊新潮にエッセイを連載していて、そのエ
ッセイをまとめた本も出版されています(「管見妄語 大いなる暗愚」新潮社)。その
本の巻頭で、同氏が、やはり週1回のエッセイのネタ探しにだいぶ苦労したことを書い
ていました。新聞をそれまでの何倍も時間をかけて読むようになったり、新聞広告に出
るすべての雑誌のすべての見出しに目を通し、実際に買って読んだり、とか。
そして、あることがらについて、実際に書き始めてから、それについて隠れた本質を見
出したり、新しい視点に気付いたりすることも多いということです。
「書くことは考えること」なのだ、ということです。

残念ながら私は書きながらでも、そうでなくても、新しい視点や隠された本質に気付い
たという経験は、まだありません。しかし、書くことによって自分の考えは明確になり
ますし、電車内などでもネタを思いついたらすぐメモするようになり、色々と考えるよ
うになったような気がしないでもありません。

このままいけば私もきっと3年後くらいには、このブログでも「結婚生活は人生につき
ものの苦行だ」などという繰り言はもう出なくなっており、深淵かつ壮大かつ含蓄に富
んだ有意義な話を毎週お届けできているのではないかと思います。

とは言っても、上記藤原氏は今も悪妻ネタを頻繁に織り交ぜており(それがまたよかっ
たりするのですが)、私も現在の路線のまま進むような気がしてなりません。

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