弁護士の香崎です。
滋賀県彦根市に、江戸幕府末期の大老・井伊直弼が15歳から31歳まで不遇
の時代を過ごしたという「埋木舎」(うもれぎのや)という、まったく有名でない史跡
があります。
もう何年も前ですが、彦根城を見た後その付近をぶらぶら1人で歩いていた時に、
たまたまここを見つけて見物しました。
当時、会社で毎日同じような単調な仕事を繰り返す日々を送り、退屈を感じていた
のですが、後に幕府の大老にまでなった井伊直弼(後世からの評価はまた別とし
て)も、将来に何の展望も描けぬ状態で16年間じっと研鑚を積む日々を送ってい
たことを知り、少し勇気づけられる思いがしたことで、印象に残っています。なお、
私は別に史跡マニアでも何でもないので、ここに入ったのは本当にたまたまです。
ここで、やはり毎日の仕事に退屈を感じている人が、「そういうのがあるのか」と
思って、ネットや本で調べたり、実際にそこに行ってみたりするのもいいと思いま
すが、自分で歩いてたまたま遭遇し、そこから感じ取ったときの方が、心に残るだ
ろうと思います。
だから、もしこの体験を引き合いに、誰かに何かを語るとしたら、
「外に出て、歩いて、とにかく色々なものを見るべき」
ということでしょうか。
本を読んでそこから色々な示唆や感銘を受けることもいいでしょう。それに加えて、
自ら動くことで、偶然の出会いから何か自分にとってのヒントをつかむのも悪くな
いのではないかと思います。
まあ、私はもともと出歩くこと自体が大好きなのですが。
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