弁護士の香崎です。
「キジ撃ち」という言葉をご存知でしょうか。登山用語で、青空便所のことです。
深い山に入ると、トイレのような文明の利器もないので、必然的に青空の下で用を
足すことを強いられるのです。ちなみに、一般に「キジ撃ち」は男性用で、女性の
場合は「花摘み」というらしいです。ううむ、エレガントです。
こういう話題を出すとおり、私は昔登山をしていました。
学生時代、何人かで深い山に入った時です。その中の一人がテント場の近くを散
策していました。
すると、少し先の草むらの中で、ある先輩が「キジ撃ち」の真っ最中でした。手頃な
場所がなかったのか、なんとその先輩は下半身は草むらに隠れていましたが、上
半身は遠くからも丸見えだったそうです。目が合って、その散策中の彼はそそくさ
と立ち去ろうとしました。
・・・すると、何とその先輩が、しゃがんだままの状態で彼に向って手招きをする
のです。
「!?」
なんだ、一体?。彼は先輩の方に近づきました。
すると、更に先輩は手招きをするのです。
「!???」
彼は更に近づきました。
間近まで近寄った時、彼は自分の勘違いに気付きました。先輩の手の動きは、手招
きではなく、逆で、「あっちへ行け」の動き、つまり、追っ払っていたのです。
ふう、危ないところでした。
男はこうして野生の中で修羅場をくぐりぬけて逞しくなってゆくのです。
コメント