弁護士石井です。
AIサービス「Mapify」に課金して2ヶ月目に入りました。
今回は、最近話題のAIサービス「Mapify」を試してみた感想と、法律業務への活用可能性について考えてみたいと思います。
Mapifyとは
Mapifyは、AIを活用してマインドマップを自動生成するサービスです。
このサービスの最大の特徴は、テキストを入力するだけで、瞬時にマインドマップを作成できる点です。
マインドマップとは
まず、マインドマップってどんな意味があるのか確認しましょう。
マインドマップは、10年以上前から、ビジネス書界隈で広まっているツールです。
アイデアや情報を視覚的に整理するツールです。
- 記憶力の向上: 視覚的な表現と空間的な配置により、情報の記憶と再生が容易になります。
- 全体像の把握: 複雑な情報を一目で俯瞰できるため、問題の全体像を理解しやすくなります。
- アイデアの創出: 自由な発想を促し、新しいアイデアや解決策を生み出すのに役立ちます。
- 構造化思考の促進 :情報を階層的に整理することで、論理的な思考が促進されます。
本や気になるテーマについてまとめるときに使ったり、ある事件の全体像を示すために使ったりしています。
Mapifyの主な特徴
マインドマップは、手書きを勧められることも多いですが、パソコンやスマホで作成するツールも多いです。
私自身も手書きで作ることもあれば、パソコンで作ることもあります。
ただ、それでも面倒くさいと感じることもあります。
しかし、 Mapifyならラクです。
特徴は次のとおり。
- AI駆動のマインドマップ生成: テキストを入力するだけで、AIがコンテンツを分析し、自動的にマインドマップを生成します。
- 高速処理: 処理速度が非常に速く、ほぼリアルタイムでマインドマップが生成されます。
- PDF対応: PDFファイルやYOUTUBEリンクからもマインドマップを生成できます。
- 複数のアウトプット形式に対応: マインドマップ以外にも、ロジックツリーなど、複数の形式を選択できます。
- スマホアプリもあり、マップ作成のほか、既存マップの閲覧もできます。
たとえば、「インフレ時に起きること」と入力するだけでマインドマップを作ってくれ、これに関するチャットもできるようになります。AIが持っている知識が前提なので、このやりかただと、法律の専門的な分野は怪しいです。
一般的な内容は、この一言の入力でも整理できます。
Mapifyの活用方法
サクッとマインドマップを作れるということで、通常のマインドマップ以上に使えるシーンが出てきます。
- インプット前の分析: 長文の資料や判例を読む前に、全体像を把握するのに役立ちます。書籍の1ページ目とかに入れてほしいです。アマゾンあたりがKindleの付随サービスで採用すればよいのに。
- インプット後の記憶定着: 読んだ内容をマインドマップ化することで、記憶の定着を助けます。
- アイデア拡散: 新しい戦略を考える際のブレインストーミングツールとして活用できます。
- 法律相談時のメモ作成: クライアントとの相談内容を素早くマインドマップ化し、問題の構造を視覚化できます。
法律業務での具体的な活用例の想定
弁護士業務でも使えるシーンは多そうです。法律分野はロジックツリーでの整理が適していますしね。
- 判例分析: 複雑な判例をマインドマップ化することで、争点や判断基準を視覚的に整理できるかも。
- 契約書作成: 契約書の構造や重要な条項をマインドマップで整理し、抜け漏れを防ぐことができるかも。
- 法律相談のまとめ: クライアントの相談内容をリアルタイムでマインドマップ化し、問題点や解決策を明確にできます。相談者にも伝わりやすそう
- 法廷戦略の立案: 複雑な事案の全体像をマインドマップで把握し、効果的な法廷戦略を立てやすくなります。よいアイデアが思いつくかもしれません。
Mapifyのデメリット
まあ、現状では、ファイルサイズに制限があります。
また、課金にも複数のコースがあり、1ヶ月あたりの制限があります。
最初にこのサービスを見たときに使いたいと思ったのは、書籍のPDFファイルのマインドマップ化でしたが、PDFファイルの容量上限でほぼ無理でした。
テキスト選択して長文を貼り付ける方法でうまく行ったこともありますが、エラー頻発もあり、微妙。
notebookLMなどで構造化した内容をマインドマップ化する、という方法の方が有効そう。
音声ファイルなどもマインドマップ化できるのですが、相当に容量を使ってしまいそう。
他にも、既存マップが大量にあり、検索性は弱いです。
まとめ
Mapifyは、今のところ、課金を継続しても良いと考えるサービスです。
notebookLMと並んで時短サービス。インプットの効率化を進めるサービスといえます。
ただ、これが流行したら、またまた、ChatGpt様が、簡単に取り込めるサービスなんですよね。
やっていることはシンプルで、参入障壁が低そうなので、そのあたりが心配ではあります。
乗り換えたとき、Mapifyで作った大量のマインドマップは墓場行き、という未来が見えなくもないです。
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