夫婦落とし穴損害賠償事件

ニュース

2014.11.01

弁護士石井です。

２０１１年に海岸で、誕生日サプライズのつもりで落とし穴を掘ったところ、死亡してしまったという事件。
インパクトある事件でしたが、民事の損害賠償請求について判決が出されました。穴を掘った友人らに約４１３０万円の賠償を命じたものです。

「誕生日間近の裕樹さんを祝おうとした妻の発案で掘られ、シートと砂で隠されていた。友人らはクラッカーなどを持って現場近くで待機していた。」

と、何とも悲しげな事故ではありましたが、

穴のサイズは、直径２メートル、深さ２・５メートルというものだったそう。
５時間かけて掘ったとか。

でかいですね。

事故などで損害賠償請求をされるときには、実際に、「こりゃ、死ぬね」と予見していなかったとしても、その予見の可能性さえあれば、過失が認められてしまいます。

報道によれば、判決でも

「落とし穴は転落すれば命にかかわるほどの穴であり、危険性は予測できた」と指摘した。

とのことです。

予測していなくても、穴がでかければ、予測できた、と認定されてしまうのです。

サプライズもほどほどに。

今後、テレビで、落とし穴に落とすドッキリ番組では、小さく、「良い子のみんなはマネしないでください。ホント、危ないから」と書かれたりするのでしょう。