弁護士石井です。
『学校部活動・体育活動の法律相談』という本を読みました。
その名の通り学校の部活動や体育、運動会、行事などで問題になる事故などの法律問題が取り上げられていました。
騎馬戦で転落して後遺障害を負ったケースの損害賠償の裁判などかなりフォローされていました。
最近、問題になっている組体操での転落のケースも取り上げられています。
行事の中では、公立中学の修学旅行で、生徒が怪我をさせてしまった件で、引率の教員の過失を認めて国家賠償法に基づく責任を認めているケースも紹介されています。
このように、事故に関する損害賠償請求の裁判例やケースが相当紹介されていますが、それ以外にも学校がらみで知らない規定が紹介されていて興味深く読みました。
例えば、部活のインターハイでは、競合高校に転校してそちらで出場することができるのかという問題があるようです。
インターハイの主催者である公益財団法人全国高等学校体育連盟では開催基準要項を定めていて、転校後6ヶ月未満のものは参加を認めないと規定しているそうです。このような明確な規定があることを知りませんでした。
昔、そんな設定のマンガを読んで、こんなのアリか?と感じたことがあったのですが、規定でダメだとされていたのですね。
学校がらみの事件、中学生高校生の子を持つ親はチェックしておいた方が良いかもしれない一冊です。
それにしても、教師は大変だなぁと感じました。
Q&A 学校部活動・体育活動の法律相談―事故予防・部活動の運営方法・注意義務・監督者責任・損害賠償請求― | |
白井 久明 片岡 理恵子 高松 政裕 宮田 義晃
日本加除出版 2017-12-27 |
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