弁護士石井です。
過払い金の相談は定期的にありますが、最近、相談に来る人には、一定の傾向があります。
それは、過払い金という言葉をかなり前から知っているということ。
テレビやラジオ、電車広告などで、この言葉は、広く知られるようになりました。
最近、相談に来る人は、
過払い金という言葉を知りながら、すぐには相談せず、長く悩み、ついに相談に来た
という人が一定数います。
多くの人は、
「自分で契約したものだから、今さら取り返すのは抵抗がある」
「法律が変わったからって言って、請求するのはどうなのか」
という趣旨のことを言います。
別に、過払い状態になっているからと言って、相談するかしないか、それは個人の自由です。
浮気されたからといって慰謝料請求するかどうか
相続する権利があるからといって主張するかどうか
権利を使うかどうかは自由。
みなさんの価値観に基づいて、決めれば良いのです。
ただ、事実に誤解があったまま決めるのはよろしくありません。
よく「過払い金は法律が変わったから請求できるようになった」という趣旨のことを聞きます。
雑誌やビジネス書でもよく見かける記載です。
これは間違いです。
マスメディアが誤解しやすい表現をしているため勘違いしている人が増えています。
法律が変わる前から、
最高裁判決が出る前から、
過払い金請求はできていました。
私が弁護士になった平成13年には、過払い金の請求はできていました。
根拠は、利息制限法という法律。
昭和の法律です。
よく報道される、最高裁判決や法律の改正は、
もともとできていた請求を
より認められやすく、簡単にできるようにしたものです。
最高裁判決や法律改正前から、ほとんどの消費者金融、クレジット会社は、過払い金請求を受けていました。
「最高裁判決や法律改正で、返さなきゃいけなくなるなんて、寝耳に水だ」
ということはありません。
相談する際に、
「法律が変わったからって言って、請求するのはどうなのか」
という考えは、間違った情報に基づく価値観の可能性がありますので、しっかり事実確認してください。
もう一つ。
「自分で契約したものだから、今さら取り返すのは抵抗がある」
という価値観をもつ人はいるでしょう。
これは自由なので、別に煽ったりしません。
でも、相談に来るみなさんを見ていて、気になるのが、
「抵抗がある」
CMなどを目にする
「やっぱりやったほうが良いのか」
「でも、抵抗がある」
「いや、やっぱりやるか」
ごめんなさい。
本当に、他人事ながら、こういう悩みを見ていると、放置できないのです。
もったいないです。
あなたの脳のエネルギーが。
さっさとケリをつけて、新しいことに頭を使うべきではないか、そう思うのです。
別に過払いの問題だけではなく、あらゆる法律トラブルについて、そう考えています。
やるなら動く、やらないならもう考えない。
私は、脳のリソースを解放するためだけにお金を使うことがよくあります。
気になっている時間とエネルギーをなくすために、気になっていたものを買ってみるということがあります。
正直、いらなかったと感じることもあるのですが、それでスッキリするので、良いのです。
お金は商品やサービスの対価として払っているのではなく、脳をスッキリさせるために払っているのです。
その分、活動力が上がるので、良いのです。
ちなみに、過払い金の請求するのであれば、そこら中のCMで言われているとおり、業者がまともに経営できている早い段階ですべきなのは、たぶん確かなことです。
みなさんの脳がスッキリすることを願っています。
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