弁護士の石井です。
借金を減額する方法として、裁判所を使った個人再生手続があります。
この手続は住宅ローンを抱えている方でも使えます。
ただし、減額できるのは、住宅ローン以外の部分。
住宅だけはなんとか守りたいけど、他のローンを払うことができない、という方のための手続。
住宅ローン条項つきの個人再生手続を使う場合には、住宅ローンの抵当権が設定されていて、それ以外の抵当権が設定されていないことが必要。
ここでいう「抵当権」には根抵当権も含まれます。
そのため、住宅ローンを組んだときに、抵当権ではなく根抵当権が設定されている場合でも、その根抵当権を使って他の借金が担保されていなければ、個人再生手続を使うことはできます。
ただし、この場合、銀行などの住宅ローン債権者から、根抵当権の対象が住宅ローンだけであるという書類をもらうことになります(弁護士にて対応します)。
裁判所によって、通常の債権届だけではダメで、金融機関から証明書を発行してもらう必要があります。
金融機関に連絡をしたところ、「そんな書類出したことないな、初めてだな、根抵当権にしてあるのも形だけだし・・・」などと言われてしまうこともあります。
抵当権と根抵当権は本来まったく別の制度。
形だけ、なんて紛らわしいことはやめてもらいたいです。
借主である皆さん自身も意識していないこともありますからね。
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