弁護士石井です。
ここ数日、ネット上で、破産者マップが話題になっていました。
官報上の情報をマップに紐づけて公開するという手法です。
すでに、サイトは閉鎖されています。
弁護士間の情報によると、破産をしていない別の手続をとっていた人も載っていたりしたようです。
作成者については色々な噂が飛び交っていますが、ひどい話です。
官報情報とはいえ、プライバシーの侵害、破産制度の趣旨である生活の再建という点を脅かすものでした。
多重債務者の救済に関わる法律家側の動きは早く、
弁護団が結成されたり、
クラウドファンディングが立ち上げられたり、
行政処分を求める動きがあったり、
といろいろな活動がされています。
これらの活動の効果もあり、閉鎖に至ったものと思われます。
今後、同様のサイトが出る可能性や、関連した詐欺事件が起きる可能性もあると思います。
今回の騒動で弁護士側の動きもフォーマットができているので、そのような場合でも、さらに素早い対応が可能となるでしょう。
自己破産は生活再建のためのやむを得ない方法です。
今回のような騒動で、多重債務者の方がその利用を躊躇し、事態を悪化させてしまうのは避けたいと考えています。
なお、今回、サイトが閉鎖されているにも関わらず、まだ掲載されているかのように装い削除費用を請求する詐欺が発生するリスクがあります。破産者の皆様はご注意ください。
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