尖閣諸島問題と、境界の紛争

弁護士の香崎です。

尖閣諸島の領有権をめぐって、日中関係は重大な局面が続いています。
中国本土におけるデモ暴徒化も由々しき事態でしたが、一時は中国漁船約1000隻
が尖閣諸島に向かっているなどという報道もありました。日本側は手荒なまねはで
きないだろうし、何しろ相手は人数の多い国だから、人海戦術で来られたらなす術
なさそうな気がします。相手側に犠牲者でも出て、その保護の名目で中国海軍が出
動となったら、まるっきり100年前の帝国主義国家みたいな振る舞いです。

日本国内でも、隣の家との境界がどこなのか、争いが生じることがあります。
そんなときは、「筆界(ひっかい)特定制度」という特別な紛争解決制度が用意
されています。これは、法務局に所属する「筆界特定登記官」に対して筆界の特
定を申請し、その筆界特定登記官が、外部専門家である筆界調査委員の意見を

踏まえて,現地における土地の筆界の位置を特定するという制度です。

(筆界とは、簡単にいうと登記簿上の土地の範囲、区画です)

国家間の領土問題では、竹島の件で国際司法裁判所へ提訴することが報道された
りしていましたが、あまり拘束力がなさそうです。

筆界特定制度も万能、万全なものではありませんが、紛争解決制度が用意されて
いるのはありがたいことだと、痛感します。

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