成年後見等及び相続財産管理人研修

弁護士石井です。

先日、横浜家庭裁判所小田原支部と、弁護士会の支部で、
成年後見等及び相続財産管理人研修がおこなわれました。

私は東京で裁判があったので行けませんでしたが、参加した事務所の弁護士から資料を見せてもらいました。
こういうとき、複数の弁護士がいると助かります。

今回の研修は、弁護士会から提案した議題に対して、裁判所側が答える、という形式のものでした。

ちょうど、私の担当事件で気になっている議題がありました。

「財産が底をついた場合、その後の後見事務は無報酬となるのか」
という議題です。

成年後見業務も、弁護士が対応する場合、報酬が出ますが、これは本人の財産から支出することになります。
報酬は家庭裁判所が決めます。

もともと管理している本人の財産が少なかったり、財産がどんどん減っていく事件だと、報酬の出所がない・・・

仕事としてやっているのに、ただ働きという恐ろしい事態にもなりかねません。

家庭裁判所が扱う事件の中には、そのような事件もあるため、弁護士への割り振りの際に、報酬が出ない事件ばかり偏らないように配慮してくれているようです。

つまり、報酬が出ない事件の埋め合わせは他事件の報酬でフォローしてください、という対応。
今後は、自治体の支援制度でフォローが可能な場合もあるそうですが、今のところは、その事件内では対応できないことになりそうです。

どうやら、無報酬となることも裁判所では許容するしかない様子。

成年後見人になったばかりの事件で、選任直後に思わぬ引落があり、はやくも支払不能になりそうな事案がありますが、報酬が出ない可能性も考えておかないといけないですね。

厚木の弁護士事務所-厚木の弁護士

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