裁判をすると敷金が何%増える?

弁護士の石井です。

裁判を起こすことで、どれだけメリットがあるか?

よく聞かれる質問です。

手間暇かけてやる以上、メリットがないと動けない、と考える人が多いです。

たとえば敷金。

20万預けて、5万円だけ返ってくると言われた。
15万円は原状回復費用として減額されてしまうというケース。

敷金を全額返せ、と裁判をやるのは良いけど、どれだけ戻ってくる額が増えるのか?

原状回復費用として減額が認められるかという争点にからみ、
どんな原状回復がされたのか。
その額が適正か。
という判断をすることになります。

タバコのヤニ、カビ、ペット、穴。
色々と問題になります。

ケースバイケースなので、みなさんの場合に、いくら増える?と言われても、すぐには答えられません。

最近読んだ本の中に、この原状回復が争点になっている少額訴訟を調査して統計をとった報告がされていました。

賃貸住宅管理の法的課題―原状回復・修繕・契約成立・更新料

賃貸住宅管理の法的課題―原状回復・修繕・契約成立・更新料

母数はそれほど多くありませんが、

少額訴訟を起こしたことで、

請求額の半分以上が返還された事例が64%
少額訴訟を起こす前に、貸主から主張されていた原状回復費用が、半分以上減らせた事例が59%

という数字でした。

敷金について自分で少額訴訟を起こそうという方は、しっかり勉強してくださいね。

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