法人の民事再生に賛成するかどうかのポイント

弁護士石井です。

最近は、消費者金融が民事再生手続を使うこともでてきており、一般の方も法人の民事再生手続にかかわることが増えてきました。

また、法人の民事再生事件自体は、増加している傾向にあります。
そのため、自営業者の方、中小企業経営者の方も民事再生手続に関わることが増えてきています。

自社が民事再生手続を使わなくても、取引先が民事再生をした場合、債権者として関与することになります。

その際、よくある質問が、


再生計画案に賛成すべきか?反対すべきか?

というもの。

どうして良いのか分からないという方が多いです。

債権者説明会などにも出席して詳しい話を聞いていれば別ですが、そこまでチェックしていない債権の場合で、再生計画案に対する賛否を求められるという場合、判断できない方が多いようです。

賛成するのも反対するのも債権者の権利なので自由にすれば良いのですが、書籍などに参考となるポイントも書かれているので紹介しておきます。

・再生計画に経済合理性があるか。
→民事再生は、破産をした場合の配当額を上回る金額を弁済しなければなりません。
それがどれくらい上回っているのか?

・再生計画の履行可能性はどうか。
→本当に再生計画が履行されるのか。業界の事情はどうなのか。破綻の原因は解決しているのか。リストラは?

・再生会社の存続に社会的妥当性があるか。
→破産なら会社は消滅、再生なら会社は残ります。その会社を残すことが社会にとって良いことなのか?

個人的に、最後の点は、消費者金融の民事再生などの場合に考えて欲しい点ですね。

その消費者金融会社を残すことが社会にとって良いことなのか?

今後も、民事再生手続が使われるシーンは増えるでしょう。

迷ったときには参考にしてみてください。

上記3ポイントは、以下の書籍に書かれていたものです。

通常再生の実務Q&A120問―全倒ネットメーリングリストの質疑から
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