弁護士石井です。
『サクラサイト被害救済の実務』という本を読みました。
統計上、消費生活センターに相談されるサクラサイトの案件数は、平成23年に16,000件、28年で9,600件程度ということです。
サクラサイトの被害のパターンとしては5つの型が紹介されていました。
まず1つ目が、出会えない型。
会うことをほのめかしつつサイト上でポイントを使わせる被害です。
次に同情型。
精神的な病気だったりとか、余命を匂わせたりして、お金を払わせたり、ポイントをたくさん使ったりする方法です。
三つめが利益誘導型。
配当でお金がたくさん貰えるなるとほのめかしてお金を払わせたりポイントを使わせたりする方法です。
四つ目が芸能人のなりすまし型。
最後はゲーム型。
一緒にゲームをするなどして、共同作業をし、そこから抜けさせないようにする手法です。
このように何パターンかのサクラサイトの被害が紹介されていました。
サクラサイトでは、クレジットカードや、決済代行会社、Amazonギフト券などの決済方法が使われます。
それぞれの決済方法で取れる救済方法が紹介されていました。
特にAmazonギフト券で詐欺の被害にあった直後に被害に気づいた場合、先に自分で登録をしてしまうことで、相手に対してギフト券を使わせない方法が紹介されていて興味深かったです。
Amazonギフト券では、最初にアカウントに登録した人ギフト券を伝えることになるので、詐欺業者側よりも先に自分が登録をしてしまえば被害が発生しない事になります。
業者はおそらく転売サイトなどで売ると思われ、登録まで若干のタイムラグがあろうかと思います。それまでに自分で登録すれば、被害は防げるのです(Amazonを普段使っていれば全く問題ないことに)。
サクラサイトのほかに、占いサイトの被害も紹介されているので、このような問題を抱えている人は、チェックしてみてはどうでしょうか。
サクラサイト被害救済の実務 | |
サクラサイト被害全国連絡協議会
民事法研究会 2017-11-01 |
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