弁護士石井です。
最近、「くたばれChatGPT!」というタイトルの記事で、弁護士が文句を言っているのを見かけました。たぶん、全国で1万人くらい共感してるんじゃないでしょうか。
「受任当初から『依頼人にとって難しいケースである』と何度も説明しているのに、依頼人がAIオーバービューやChatGPTの情報を持ち出してきて絶対に折れてくれない。こちらは実務経験や実際の判例を基に話しているのに、自分に都合のいい情報しか信じないんです。

依頼者がAIからの中途半端な情報を持ち込み「こうじゃないんですか?」と質問されることも増えましたねー。
AIによる法律情報
ChatGPT含むAI情報が法律的に明らかに間違っている場合は指摘しやすいのですが、実際の裁判運用や意見が分かれるような内容の誤りも多く見られます。
ChatGptの月3万以上するプランで使えてたディープリサーチ機能でさえ、誤った情報を提供してきます。ディープリサーチでは、参照元となるネット上の記事を調べることで情報源がわかります。
確認してみると元のソースとは全く異なるまとめ方をしていることも少なくありません。
そのため、AIで検索する場合は、情報源を確認する作業が必要です。
法律分野でAI検索を使うことも増えましたが、ChatGpt、Perplexity、Feloあたりの複数サービスを同時に走らせています。そのうえで、情報源も確認する。
これくらいしてほしいところです。
法律実務でのAI活用
AIの進化は止まらず、たぶん、正確な情報をすばやくまとめる作業では、そんなに間違えません(3万円のプランでも間違えはあるんだけど)。
ネット上の情報源に頼っているので、不安なところはまだあります。
ただ、理論的には、ネット情報より信頼性が高い法律文献情報と判例情報を検索できるAIが出てくれば、かなーり信用しちゃうと思います。
サービス提供業者さんには、がんばって著作権関係をクリアしてきてほしい。
現状ではネット上の記事を元にした情報の精度なので、「それなり」と考えておくべきでしょう。
そんなわけで、依頼者からAI生成の間違ってる回答を提示されると、説明する手間が発生し、業務効率が落ちてしまいます。せっかくAI活用で作業効率を向上させているのにー。
実際に活用しているAIツール
2025年2月時点で、最も頻繁に使用しているのはPerplexityです。Google検索に代わるAI検索として、スピードと使い慣れた操作感から日常的に利用しています。スマートフォンでも同様です。
ほかに、課金しているのはChatGPTとClaude、mapify。
ChatGptは、一時、無課金にしたのですが、ディープリサーチで再課金。ただ、最近、月3000円でも一部使えるようになったそうなので、そっちに切り替えようかなと考えています。
Microsoft Coplilotの残念な現実
Microsoft 365にCopilot機能が基本装備され料金が上がりました。Word、Excelなどを多用する業務のため、活用できるかと期待していたのですが、いまのところ期待外れ。
Officeソフトのはしっこに古いバージョンのChatGPTが組み込まれたみたいな印象。
文章をWordファイルに生成してくれる、とかじゃなくて。もっと横断的にできないものですかね。
PowerPointにも実装されたので、図解ができれば、Claude課金を停止できるとも思ったのですが、全く使えない。

結局AI機能なしのプランに切り替えてしまいました。
AIの今後
AIが実際の道具に組み込めるようになっていくと、人間がいらなくなっていきそうですね。
自分の声のクローンは作ったのですが、これで電話に出られると、風邪で声がでなくても電話の仕事ができることになりますね。やっぱりロボット的な感じの未来ですかね。
そうすると、私もいらなくなり、仕事がなくなったことに気づき、「くたばれChatGPT!」とデモをするようになるのかもしれません。
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