祭祀承継者の指定

祭祀承継者 家事

弁護士石井です。

お墓が誰のものになるか、などの祭祀承継者は、相続とは別に決められます。

民法897条では以下の優先順位で決まります。

・死亡した人の指定

・慣習

・家庭裁判所が決める

前の祭祀承継者から指定されていれば、そこで決まることになります。

祭祀承継者

では、そのような指定がなく、慣習なんて曖昧なものでも決まらず、家庭裁判所に持ち込まれた場合、どのように判断されるのでしょうか。

司法統計では、この祭祀承継者指定事件は、調停と審判がそれぞれ年間100~200件程度。

事件としては少ない部類です。

 

お墓だと、昔の法律に従って、「長男が引き継ぐべきだ」と思われる人も多いかもしれませんが、家庭裁判所では、必ずしもそのように判断されません。

亡くなった人の意思を推認して判断することが多く、判断要素は、身分関係、実際の生活状況、祭祀承継の意思や能力などの個別事情となります。

 

さいたま家裁平成26年6月30日審判では、死亡前1年程度同居していた長男ではなく、何十年も同居していた二男を祭祀承継者に指定しています。
厚木の弁護士事務所 相模川法律事務所

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