弁護士石井です。
怪しいネット広告3点ということでフェイク広告の話をします。
こちらのNHK取材班の本で、フェイク広告から始まって、ネット広告の構造と問題点が書かれていました。
『暴走するネット広告』NHK取材班著
広告を出していないような普通の人にとっては、
フェイク広告にだまされないようなポイントが参考になるでしょう。
スマホを含めて、ネットを使っていると広告は、あらゆるところで表示されますよね。
私にもダイエットサプリの広告がこれでもかと表示されていて、ウンザリしています。
体重増が今年の目標なのに、ここまでダイエットを勧められると、ターゲティング広告を出してくれた方がまだマシです。
こういうダイエット系とか、簡単に儲かるという情報商材系では、怪しい広告だらけです。
本の中で取り上げられたフェイク広告は、
まず「テレビで放映されました」というキャプチャー画像広告。
まあ、ニセモノであることが多い。
他の商品が放映された画像を加工したフェイクであることが多いそう。
次、「タレントがオススメ」とか「タレントが利用しています」
こちらも、タレントに無断で画像使用されたりしていることが多数。
ここらへんは、明らかに違法な広告なのですが、スマホだけに表示させたり、深夜にだけ表示させたりしてチェックされにくくしているそうです。
この2つを使うことで、巨額の利益を得られるため、あとで訴えられることを覚悟で違法なフェイク広告を出しているケースも多いとか。
3つ目。個人の体験談。
最近は、動画広告もあり、動画内で「俺、儲かった」的なカリスマや、「僕でもできました」みたいな体験談があるそうですが、出演者はバイトであることも。
本の中では、そういうバイトを4000円でやったという人にインタビューもしています。
4000円で出演して、台本通りのセリフを言ったそう。
そこには、同じような人が数十人いたとか。
いろんなところで、体験談が量産されているわけですね。
これらの話を聞くと、ネット上の体験談動画も9割ぐらい怪しいという目でいた方が無難でしょう。
こういう広告を出している会社に取材をすると、アフィリエイトを通して、広告作成者が勝手にやってるみたいなスタンスでいる会社が多いようです。
また、そのネットワークは広く、地方新聞社のウェブサイトにもフェイク広告が表示されていたこともあるとか。
新聞社のサイトに出ている広告だからマシだろう、なんて考えは危険。
サイトの信用性と、広告はまた別物と考えなきゃいけない時代です。
少なくとも、ネット広告を観て何かを買うという場合には、その商品や会社名で固有名詞検索、裏付けくらいは確認しましょう。
統計上、情報商材系の相談は増えていて、2017年度に情報商材という言葉で引っかかる相談は、年間6500件以上とのこと。
2018年度も増加傾向です。
事務所でも、情報商材に騙されたという相談から、情報商材に多額の借金を突っ込んでしまい、債務整理、自己破産という相談もあります。
詐欺的な商材でも、相手が倒産、逃亡してしまうと、現実の回収が難しいことも多いです。
引っかからないように気をつけて!
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