弁護士の香崎です。
4月も第2週に入り、朝の小田急線はものすごく混雑するようになりました。学校が始ま
ったからでしょう。
私はまだ自分で目撃・遭遇したことはありませんが、身動きのとれない混雑だと、痴漢
も起きやすいのでしょう。(ちなみに私は、20代のころ、中東諸国で男からせまられた
ことはありますが)
痴漢に関し、私の知人女性から聞いた話です。
電車内で、女の人が突然「やめて下さい!」と叫び、そばにいた男性に「あなた毎日や
ってるじゃないですか!」と怒ったそうです。すると、周りにいた数人の女性が次々に
「私もこの人にこの前チカンされました!」
「私もこの前されました!」
と名乗り出て、その男性は女性数人に取り囲まれて次の駅で降ろされ、連行されてい
ったそうです。
でも、こうやって相手を捕まえられるのは、そう多くはないのでしょう。ある男性が、駅
の雑踏の中で奥さんを見つけて、後ろからおしりを触ったそうです。するとその奥さん、
痴漢だと思い恐怖で声を出せなかったということです。そういう反応の方が多いのでは
ないかと思います。
ところで、知人女性で現在ベルギーに住んでいる人がいますが、時々一時帰国し、日
本の「女性専用車両」というものに驚く、と言ってました。男女差別であり、ベルギーで
はそんなのありえない、もしくは、「男性専用車両」がないと不公平である、と。一緒に
聞いていた男性は、男性専用車両なんてありえない、そんなのを作っても、それにわ
ざわざ乗ろうなんて男は地球上にいないよ、と大爆笑しました。
でも、「男性専用車両もあった方がいい」と、結構真顔でいう男性もいます。「冤罪」、
つまり痴漢の疑いをかけられることがこわいからです。
痴漢行為で起訴されても、最近は裁判で無罪となる例も増えているようですが、逮捕、
勾留されるだけでも、あるいは電車内で詰問されるだけでも、その人の人生に有形無
形で図りしれないダメージを与えかねません。
そもそもは、恒常的にこのような混雑状態になっていることが問題なのですが、残念
ながら当分解消しそうにないですね。
コメント